■
今回読んだ本は自分でもどれくらいわかったのかわかりませんが,想像していたより難しくなく,自分にとって関心の多い事柄がかなり書かれていましたと思います.訳者のおかげです.その本の中で,個性を没して,今自分のおかれている状況に対して献身することが,結果として個性を創り出すことになるという内容に感動しました.中途半端に個性を求めれば,結局大衆の中に埋没してしまう一方で,はじめから個性を求めず,大衆に埋没ながらも何かに熱中することで,個性が浮きだってくる,確かにそうだと思いました.それにしてもこの本は公演を載せたものですが,話し言葉としては複雑すぎます.でも現代においてもなお納得できるような内容を話しているという点で,普遍性を感じ,感心しました.多くのものは,時代を経るに従い,陳腐化してしまうなかできらりと光る本でした.
- 作者: マックスウェーバー,Max Weber,尾高邦雄
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1980/11
- メディア: 文庫
- 購入: 14人 クリック: 106回
- この商品を含むブログ (148件) を見る